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2009年1月31日 (土)

モロッコ出発直前の日記

*月*日

娘の風邪はすっかり治り、もともと大したことが無かった私のつわりもいつの間にか終わっていました。


久しぶりに娘が託児所に行った日、モロッコに帰る前にどうしても行きたかった場所に行ってきました。
新宿伊勢丹の中にある「クラランス」のマタニティエステ。
モロッコに帰れば、妊婦でも健康であればハンマムもオイルマッサージも受け入れてもらえるのですが、日本では、「妊婦さんお断り」のところばかり。
娘を妊娠中、腰痛がひどくて見つけたのがこのエステ。
「マタニティ」をうたっているだけあり、とてもケアが細かく今回も妊娠が分かってからすぐにでも行きたかったのですが、つわりや娘の風邪、仕事の都合が合わずお預け。

何もこんなぎりぎりになってから行かなくても、モロッコに戻ってからハンマムに行けばいいのですが、でもどうしても、帰る前にあの日本ならではの細やかなサービスで癒されたくて行ってきました。

最初にハーブティを頂きながら丁寧なカウンセリング。
個室での全身のスクラブ→シャワー→肌の状態に合わせて丁寧なフェイシャル、最後に全身のマッサージ。トリートメント後は、クラランスの化粧品がずらりと並んでいる化粧室で、心行くまで化粧品を楽しみながら、美味しいお茶を頂きます。90分コースですが、カウンセリングからお会計まで120分くらいゆったりした時間を過ごすことが出来ます。

ここのエステシャンは本当に雰囲気が良く、上品で施術ももちろん上手で、癒しにあふれています。
あまりにも心地よくて、半分位うとうとしていましたが、気持ちいいだけじゃなくて、妊娠中のマイナートラブルは一回の施術で治ってしまいます。
今回も、肌荒れが気になっていたのですが、翌日もつるつるのピカピカ。前回も腰痛がかなり良くなりました。
出産前にモロッコから帰ってきたら飛行機の疲れを取るためにすぐに駆けつけたい場所です。


翌日
今日は朝からバタバタ。
最近つわりはほとんどないのですが、とにかく眠くて眠くて朝起きられません。
娘に「ママ、起きようよ。」と毎朝起こされている始末です。
何とか朝食を作り、娘に食べさせ、「さあ、着替えて先生のところに行くよ~」
と明るく声をかけると、「嫌!未だ食べているの。」「じゃあ早く食べようね。遅刻しちゃうよ。」
「良いの。**チャンはご飯食べているの。未だご飯食べているの。分かった?ママ。」

10分ほど放っておいて、食べ終わった頃にまた着替えを誘いますが、嫌がります。

最近、噂の「イヤイヤ期」なのか、とりあえずなんでも嫌と言い張ります。
ちょっと前だと、嫌と言いつつも、私がちょっと怖い顔をすると従って居たのですが、最近は本当に全身で反抗してきます。
「着替えよう。」「嫌」の会話を何回か繰り返して、もう時間もないので無理やりパジャマを脱がせようとすると、大変な騒ぎ。
足で思いっきり蹴って来たり、一度脱がせたものをまた着てしまったり、全力で反抗してきます。
託児所に行くことが嫌というわけでもなく、すべて自分のペースで動きたいから反抗している様子。
今日の娘は、「今日は**チャン飛行機に乗ってモロッコ行くの!車のらないの。先生行かないの。」
と言い張ります。
なんだかすごいなあ。
随分日本語が上達したなあ。
と感心して居る場合ではありません。
もう、涙と鼻水でぐちゃぐちゃ。髪もザンバラ、着替えかけのものすごい姿です。
(・・・・朝から疲れたなあ。飛行機でこんなことになったらどうしよう・・・・)
仕方が無いので、慰めて、抱っこして、気が済んだところで、着替えさせます。
本当に、最近は朝の着替えが大変。トイレトレーニングどころではありません。

さて、何とかかんとか娘を託児所に送り込み、私は近所のカフェへ。
温かい飲み物を頂きほっと一息つき、15分ほど読みかけの単行本を読みます。
娘と一緒に過ごす時間は楽しいし、こんなに幸せな時間は無い、と感じていますが、預けて一人になったときに心からほっとする事も事実です。

今日はプライベートな予定がいろいろ入っています。
まず第一弾は、港区の出張所で母子手帳の受取り。
前回の検診で「次回までに持ってきてくださいね~」とにこやかに言われていたのに、忙しくて検診当日になってしまいました。
娘の時は、英語版だったので、とくにデザインが可愛いということは無かったのですが、今回は普通の日本語版にしてもらったのでミッフィーでした。娘に見つからないように気をつけないと、取られてしまいそうです。二年前と異なり、検診の無料券が10枚以上ついていました。
私はモロッコで過ごす時間が長いので全部は使い切れないのですが、日本の検診は本当に高いので、素晴らしいです。(ちなみにモロッコの検診費用は、大抵200~300DH/2500円~3500円程度。それほど安くもありません。)


電車に乗って築地へ。
せっかくの築地なので近所で食事をしたかったのですが、あいにくの雨。
まっすぐ病院まで行き、手続きを済ませ、女性総合の外来へ。
予約は1時半で、未だ一時。
表示では、今11時30分予約の患者さんを診ているそうです。2時間待ち?
今日はかなり待たされそうです。
四時からと五時から、打ち合わせの予定があり、6時までにエールフランスに電話をしてチケットを購入しなくてはなりません。間に合うでしょうか。

受付の方に聞くと、一時間半はかかると言うことだったので、隣の聖路加タワーで時間を潰すことにしました。一人目をここで出産したので、病院内を歩いていても、お隣のタワーも、チェーンのカフェも書店も、色々細かいものが充実しているドラッグストアも懐かしくてたまりません。

ぶらぶら時間を潰し、カフェで軽食を頂いても未だ時間があります。
いくつか電話で用事を片付けます。
昨日時点で、空席があることだけは確認済みだったので、今日の診察の結果を待って、航空券の予約をしようと思っていたのですが、診察が終わってから四時の打ち合わせまでの間に電話が出来るかどうか怪しいので、エールフランスに電話します。
とりあえず予約番号を作ってもらい、支払いは本日中と言うことにしてもらい席を抑えてもらいます。
受付時間は6時まで。なんだかバタバタして嫌ですが、診察の結果で何かNGが出たら困るので待ってもらいました。

結局診察の順番が回ってきたのは、午後3時。
一人目でお世話になった懐かしいS先生がいらっしゃいました。
S先生は、私よりも小柄で、華奢で、よくこんな激務に耐えていらっしゃるなあ・・・と思う様な女医さんですが、いつお会いしても淡々とした中にも優しさがあり、変わらない雰囲気で安心感があります。
今回もお会いすることを楽しみにしていました。
お忙しい中、楽しく「気分転換にアラビア語講座を見ているんですよ」などと雑談もされて、楽しい時間でした。
これだけ時間が押していると言うことは、緊急の手術があったとか、何かご事情があるに違いないのに、きちんと患者さんの顔を見て、笑顔で雑談までされる余裕がある先生はやっぱり素敵だなあと思いました。

肝心の赤ちゃんですが、既にちゃんと人の形になって、4センチに成長、動いていました。
もう、あっという間に大きくなるのでしょう。
飛行機も全く問題ないと言うことだったので、早速病院を出たところでエールフランスに電話。その場で支払いの手続きを済ませます。
病院の支払いを済ませ、自宅に帰りつくと4時5分前でした。
4時ちょうどから電話で打ち合わせをすることになっています。
未だ数分あったので、大急ぎでミルクを温め、紅茶を入れ一息入れていると、電話が掛かってきました。
今日のお電話の相手は、モロッコに関して取材中のある作家さん。
彼女の作品は一読者として何冊か読んだことがあり、どんな方とお話しするのだろう?
と楽しみ半分、緊張半分でしたが、思ったよりもとても気さくな方で、モロッコの事をいろいろお話させていただくことが出来ました。
電話が終わったのが50分。

5時に会計事務所の方がいらっしゃることになっているので急いで事務所へ。
昨日、休暇から帰ってきたばかりのスタッフからアラスカのオーロラの話を聞いていると、お電話があり、30分ほど押しているので遅れるとのこと。少し時間が出来たのでスタッフたちとショッピングカートの変更について打ち合わせをしていると、到着されました。5時半に、会計事務所の所長さん、担当者さんたちと30階のラウンジへ。
事務所が入っているマンションは46階建てで、このラウンジからは素晴らしい夜景が見えるのですが、普段は夜に来ることがほとんど無く、久しぶりの東京タワーの夜景です。
今回の決算や来年度の方針など打ち合わせの後は、15分ほど景気に関する雑談をし、7時頃終了、未だ雨模様だったのでタクシーで託児所へ、娘をピックアップ。

今日はちょっと疲れたので出来合いのもので済ませようかな~と思いましたが、そう言えば今朝、イカを丸ごと解凍してきたのを思い出しました。

8時前に自宅に到着。
娘と一緒にキッチンに立ちます。
パスタ用のお湯を沸かし、輪切りにしたイカ、白ネギ、ドライトマトをオリーブオイルで炒め、簡単なパスタを作りました。せっかく丸ごとのイカだったのでモツで煮物でも作ろうかと思いましたが、今日はパス。

パスタ一皿の簡単な夕食を娘と一緒に頂きます。せっかく色々具を入れても娘が食べるのは麺ばかり。デザートはグレープフルーツ。
これでちゃんと大きくなれるのかしら、と思いますが、少しずつ食べられるものが増えていくでしょう。
ちなみに今よく食べるのは

白いご飯、リゾット、パスタ、うどんなどの麺類、パン、マカロニなどの小さなパスタ類、卵焼き、ゆで卵、鶏肉、魚、あさり、マグロ中トロ、サーモン、にんじん、ゆでたジャガイモ、きゅうり、豆類全般、湯葉、海苔、ミカン、他のかんきつ類、リンゴ、甘いイチゴ、ブドウ、メロン。飲み物は、牛乳、お茶、100%のリンゴジュース、マンゴージュースが好き。炭酸などは飲んだことが無いはずです。おやつは託児所で与えてもらっているのは、大抵ヨーグルトか甘いパン。うちはお菓子の買い置きをする習慣があまりないので、頂き物などである時は食べさせるけれど、無い時はヨーグルトか果物。ロマンスカーなどの乗り物に長時間乗るときだけ、駅の売店で買うので大喜びします。

結構偏食なので、どうしようかなあ・・・と思いますが、私自身が子供のころ好き嫌いがほとんどない子だったので、母親に「これを絶対に食べなさい。」的な事を言われたことがありません。なので出来れば子供にも言いたくないなあと思います。結局、いつか何かのきっかけで美味しいと思うようになるかしら。
と暢気に考えています。

さてさて、食後、お風呂に入れ、爪を切り、歯を磨いてやると既に10時前。
早く寝かしつけたいものですが、絵本を読んでやっても中々寝てくれません。
寝なさい!と言って寝られるわけではないので、30分ほど色々読んでやるとやっと寝てくれました。
10時半。やっと一人の時間が訪れました。
暖かいお茶を入れ、パソコンに向かい、いくつかメールを書いて、明日のTODOをメモして今日の仕事は終了。(と言うか、今日はあまり仕事をしていませんが・・・)
明日は土曜日。インドネシアで私と同じようなビジネスをしている方と初めてお会いする予定。楽しみです。

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2009年1月23日 (金)

子供の発熱

子供の発熱

木曜日。
三時に、フェルト作家のみよしさんが家にいらっしゃることになっていた。
この間の打ち合わせ(と言うか楽しいお茶)の後、こちらでもいろいろ調べたので、もっと具体的なお話が出来ると思って楽しみにしていた。大体、仕事の話が無くても、みよしさんは独特の素敵な雰囲気をお持ちの方で、なんとなく、会いたい、もっと一緒に居たいと思わせる人だ。

「教室が遅れたのでお約束の時間、15分ほど遅れます。」
と言うお電話を頂き、今日は何のお茶を入れようかな~
なんて暢気に考えていたら、娘の託児所からお電話。
ムムム。
この時間帯に電話がかかってくると言うことは、「お熱が出ました。」に違いない。
はたして、先生が申し訳なさそうな声で、「**ちゃん、お昼寝から中々起きたがらない様子で、測ってみたら8度5分ありまして・・・・」「すぐに迎えに行きます!」
事務所のスタッフに事情を話し、マンションのフロントで車を呼んでもらい、みよしさんの到着を待つ。
事情をお話ししてとり急ぎ迎えに行く。
うちから託児所まではタクシーで10分もかからない距離なので、こういう時に助かる。

迎えに行くと、想像通り、トロンとした目に赤い顔の娘が出てきた。
「今まで寝かせていたので、パジャマのままなのですが・・・着替えさせますか?」
「そのままで良いです。」
妊娠してからは、あまり抱っこしないようにしていたけれど、そんなこと言っていられないので、しっかりだき抱え、またタクシーで戻る。
・・・今はまだ良いけれど、おなかが大きくなっていたら大変だなあと思う。
娘は私の腕の中で寝てしまった。
とりあえず事務所に戻る。
娘を抱きながら、少しお話。
このまま寝かせながらお話しできるかな?
と思って、私のカフェオレが出てきた瞬間に、娘がン~と言っていきなり吐いた・・・
その日に限って着ていた、もこもこのプードルの様なコートに一杯。
タオルで拭いて、皆にお詫びを言って退散。
・・・やっぱり無理だったね。
ごめんね。
自宅に戻り、着替えさせ、お水を飲ませ、寝かしつける。
うまく眠れないらしく、半目をあけては私が隣に居るかどうか確かめる。
仕方がないので娘の横に付き添いながら、電話でもう一度お詫びをする。

それから夜まで、起きたり寝たり。
時々目覚めると、私が居るかどうか確かめるように「ママ!」と声をかける。
そして、手を握ってやると、また安心して寝る。
の繰り返し。
単なるおなかの風邪だろうから、きちんと水分を取って良く寝れば治るだろう、と言うことで、とくに薬は飲ませない。
赤いほっぺで寝ている娘を見ていると、
自分が小さかった頃に熱を出したときのことを思い出した。
普段は、母が自然食品にこだわっていたのであまり食べさせてもらえなかった、白桃やミカンのシロップ漬けや、すりおろしりんごを枕もとに座った母が一口一口食べさせてくれる。
もちろん熱が出ていてつらいのだけれど、なんだか甘美な時間だったなあと思う。

後でお粥が食べられるようにご飯を炊き、野菜たっぷりのスープを作る。ネットスーパーで果物やゼリーなど、明日になったら食べられそうなものをいろいろ注文する。

普段健康で、たまの風邪だから、こんな暢気な事を言っていられるのだけれど、
娘の枕もとで見守っていると、なんだか私も「お母さん」なんだなあ・・・としみじみ実感する。
早く良くなりますように。

最近は、病児保育もしてくれる保育所や施設が増えてきている。
私の場合は幸い、自分の会社と言うこともあり、スタッフに助けられ、周りの理解もあり、今まで利用しなければならないシチュエーションになったことが無い。

確かに働くお母さんにとっては強い味方だけれど、毎日一緒に居てやれないのだから、年に何回か子供が病気になったとき位は、絶対にそばに居てやれる、それを許してくれる社会になると良いなあと思う。
今、会社でバリバリ仕事をしているおじさんも、おばさんも、子供のころにお母さんに看病されて安心した思い出があるはずなのだから・・・

結局、午後4時から翌朝10時まで寝たり起きたりし、朝、何事もなかったかのように起きました。
「ママ、今日はどこ行くの~?」
「え、今日はお休みよ。」
「ヤッタ~~~」
ととびはねまくる娘。
あれ、もうすっかり熱下がったのかな?
それにしてはほっぺたが赤いけれど。
と思って測ってみると、38度1分。
「きのうね~**ちゃんね~ゼリーうえーって出ちゃったの~
「ママ~おなかすいた~」
「ママ~テレビ見たい~ライオンさん見たい~」
「ママ~ミカン食べる~」

「お熱が未だあるからもっと静かにしなさい。」
「嫌だ~**ちゃんぴょんぴょんするの~」
ソファの上に上がって跳ねておりました。

ディアモロッコ/宮本 薫
http://www.dearmorocco.com/

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2009年1月22日 (木)

お魚のタジン改訂版



この間、簡単なタジンの作り方レシピを載せたところ、とてもたくさんの方に検索していただいて居たようなので、いい加減なレシピでは申し訳ないのできちんとしたレシピ&写真を掲載しなおすことにしました。

今日は日曜日。
モロッコ人のご主人をお持ちの、Yさんと6歳のMちゃんが遊びに来てくれました。
「今日はお魚のタジンDAY」
と言うことで、ミッドタウンの地下にあるスーパー近くで待ち合わせ。
一緒にお買い物に行き、タジンを作る予定です。
彼女のご主人は海辺の出身です。
最近お魚がとっても高いけれど、でもせっかくだからお魚のタジンが良いなあ。

タイのタジンにする予定でしたが、かなり高かったので、タラに変更。
トマト、赤ピーマン、緑ピーマンなどを買います。
「エビを入れると良い出汁が出て美味しいよ。」
と言うアドバイスで、有頭エビも買いました。



タジン鍋が大きいので、約4人分。
タラ ふた切れ
エビ 二尾 頭、カラ付きそのまま。

じゃがいも 三個
にんじん 一本
緑ピーマン 二個
赤ピーマン 二個
トマト 二個
レモン 一個


(A)
コリアンダー 二束 みじん切り
イタリアンパセリ 二束(今日は売っていなかったので省略)
にんにく 一かけ みじん切り

(B)
生で食べられるくらい美味しいオリーブオイル 60cc位
塩 適量
こしょう 適量
パプリカ(辛みがないもの)小さじ大もり1位
パプリカ(辛みがあるもの・今日は子供が居たので省略)
ジンジャーパウダー(小さじ大もり1位)



野菜はすべて皮をむき、エビの背ワタを取り、魚は食べやすいサイズに切る。小さな骨などは出来れば取り除く。

じゃがいも、にんじん、ピーマン、トマトはそれぞれ7ミリ程度の輪切りにする。
コリアンダー、パセリ、にんにくはそれぞれみじん切りにする。
レモンはモロッコでは無農薬のものが簡単に手に入るので、そのまま入れるけれど、日本でも、出来れば国産の無農薬のものを使った方が良い。



タジン鍋に、にんじん、じゃがいもをバランスよく並べる。
真中にタラを並べる。
その上にピーマン、トマトを並べ、エビをきれいに載せる。
上からA、Bの順にまんべんなく振りかける。





最後にオリーブの実を散らす。(これは最後の最後に入れる場合も多い。)

オリーブオイルは、かなりたっぷり入れるのがモロッコ流。
塩加減、スパイスの量は好みで調整する。(モロッコでも家庭によって全然違う。)
タジンは、大勢で食べる料理なので、モロッコの主婦の料理を見ていると、結構多めに入れている。

タジン鍋を超弱火の火にかけ、ふたをする。
野菜に汗をかかせるような感覚で、じわじわと染み出してきた野菜の水分だけで煮込む。
途中で焦げていないか、火が通っているか心配になるので、ふたを開けてみたくなるが、蒸気が逃げてしまうのであまり確認しない方が良い。

鍋に耳を近付けると、じわじわと水が染み出しているような、煮込み系の音がしていればOK。
逆に、音が聞こえない場合は焦げ付いているので、火を弱め、水を少しだけ加える。

ちょうどよい火加減で、野菜の水が染み出してくると、底から1センチくらいスープに浸る感じになる。
このスープの味を見て、塩加減など調整する。

最終的に、スープが少し残っている状態にするか、スープを残さないかも、家庭による好み。
お魚のタジンは割と水気がたっぷり出るので、スープとともに頂くような感じになっていることが多く、お肉のタジンは、最終的に水分がすべて野菜に再び吸収されているような感じ(底に残るのはスープと言うよりは、スープと肉の脂分と、スパイス、オイルがまじりあったとろっとしたソースの様な状態)になっていると美味しい。
火にかける時間は、30分~一時間くらい。



付け合わせ:
「モロッコ風サラダ」

トマト一個は皮をむき、中の水っぽい部分(種)を取り除き、7ミリ角位に刻む。
玉ねぎ半分は、皮をむき、トマトと同じサイズに切る。
きゅうりも同じサイズに切る。
コリアンダー、イタリアンパセリ、オリーブオイル、塩、クミンで味付けする。

私はここにレモンの搾り汁や酢を入れるけれど、酸味は加えないことも多い。

付け合わせ2:
オリーブの実。瓶詰で売られている美味しいものをそのまま頂く。

モロッコでは、ホブズと言われる丸いパンと一緒に頂くが、日本ではパン屋さんの美味しいバゲットが良く合う。

__________________________________

今日はお魚のタジンでした。
最近クッキングスクールに通っていると言うMちゃんと一緒にとても楽しくお料理しました。
今度は、クスクスかお肉のタジンの作り方を、モロッコからお届けします。

ディアモロッコ/宮本 薫
http://www.dearmorocco.com/

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2009年1月20日 (火)

モロッコ人と結婚・恋愛する場合のチェックポイント

モロッコ人と結婚・恋愛する場合のチェックポイント

1:お付き合い=結婚

大抵のモロッコ人は、今でも「お付き合い=結婚が前提」です。日本のように何年もお付き合いだけするとか、結婚はしないで一緒に暮らすということはほとんど不可能です。
同棲は法律で禁止されていますし、社会の目が許しません。
モロッコには、観光客と、何の許可書も持っていない一般のモロッコ人が連れだって歩くことを禁止する法律があるので、一緒に過ごすことが双方にとってリスキーです。また、結婚証明書を持たないカップルが、同じホテルに泊まることも禁止されています。
逮捕されると、最悪の場合相手の方が有罪になり、一生国際結婚できない事になります。(モロッコでは国際結婚をする場合、双方の無犯罪証明が必要になります。また、外国人の方は再入国が難しくなります。)
と言うことで、長くお付き合いを続けること自体が非常に難しく、すぐに結婚しようと言う話になります。このあたりの事情は、普通のモロッコ人であれば知っているはずですが、外国人の側は知らないでお付き合いを始めることになるので、知って驚くことになります。

2:相手の人間性

恋愛気分が終わった後にも長い結婚生活は続きます。
一緒に家族を作っていける相手かどうか、一緒に年を取っていける相手かどうか。
相手の人間性を良く観察しましょう。

3:金銭的な事

恋愛はお金が無くてもできますが、結婚生活や子育てはお金が無くては出来ません。
モロッコの最低賃金は約2000DHで、それ以下の収入で働いている人もたくさんいます。
モロッコは、日本に比べると物価が安い国ですが、貧富の差が激しく、都市部で外国人として暮らす場合、2,000DHでは全く足りません。
また、男性一人の収入が、核家族だけで使える日本と異なり、収入の中から親への仕送り、妹の結婚式の費用のねん出など、半分以上は家族のために使わなくてはならない事が多いです。
モロッコで核家族として暮らす場合、最低でも、自分たちで使える費用として6,000DH程度は必要でしょう。(それでも贅沢は出来ません。)
ある程度余裕がある生活をし、きちんとした教育を子供に受けさせようと言う場合は、10,000DH程度~かかります。(私立の幼稚園は、月に800DH程度~、ファミリー向けマンションの家賃は3,000DH程度~)

日本で生活する場合は、大抵が日本人の側の収入を柱にスタートします。
日本語が出来ないモロッコ人は、本国でどんなに高い教育を受けていた人でも、なかなか仕事が見つかりません。この不況下でも日本人が好まない職種に就くことが多くなります。怪我や病気のリスクが大きく、外国人の場合、社会保険に加入出来ない事も多いようです。モロッコではありえない仕事の厳しさに、せっかくの仕事を辞めてしまう人も多いようです。

4:家族への責任

ご両親はご健在か、両親とは誰が同居するのか、兄弟・姉妹は何人いるか、結婚して居ない姉妹が何人居るかなどは、モロッコ人同士が結婚するときの重要確認ポイントです。
モロッコでは、親の老後は男の子が見ます。
男の子が一人の場合はほぼ100%同居し、その男の子のお嫁さんが、両親の老後の世話をすることになります。また、長男の場合もその確率が高くなります。外国人の妻であっても、男の子が一人の場合はその役割を期待されるでしょう。

また、結婚して居ない姉妹や、離婚して実家に帰ってきている姉妹が居る場合、兄弟が金銭的な面倒を見ることが多いです。とくに田舎では、女性が経済的に自立することは非常に難しく、期待もされていませんし、一家の女性の面倒を見るのは男の責任と考えられています。
別居の場合も、結構な額の仕送りをすることは当然のこととしてとらえられます。

5:同居か核家族か

モロッコで暮らすことを選ぶ場合、日本に比べると、同居の割合が多いです。
田舎、都市部により多少異なりますが、モロッコの大家族暮らしにはプライバシーと言うものはほとんど存在しません。家庭内に年長者の女性が居る場合、彼女たちは若い嫁の目付け役的な存在になるため、一人で買い物に行くことも、一人でハンマムに行くことも難しいかもしれません。目的もなく街をぶらぶら歩くなどとんでもないという感覚も根強いです。出かけるときは、必ず誰かと一緒、家の中でもプライバシーがないという状態は、日本人にはちょっと厳しいです。

別居、核家族の場合も、実家が近所にある場合は毎日のようにアポイントメントなしで訪問されるのが普通です。
大家族で育ってきたモロッコ人には、「一人でいる人=さみしそうでかわいそう」と言うイメージなので、用事がなくても本当に頻繁に様子を見に来ます。また、息子や弟が仕事に行っている間、外国人の嫁がきちんと生活をしているかどうかチェックしにくると言う場合もあります。

合いカギを渡す事は良くあることで、感覚的には、核家族のアパートも、「ファミリーの一員の家」ですので、アポイントなしで訪問することも、寝泊りすることも、当然のことと考えられます。
留守中に勝手に上がってお掃除をしていかれたり、急に訪ねてきて、数週間暮らしていくと言うことも良くあることです。

日本のように、「あまり干渉をしてはいけない。」と言う感覚はありませんので、悪気は全くありませんが、日本の、とくに都会で育った女性には、かなり厳しいかもしれません。
ファミリーの結束や、女性の行動への束縛は、一般的には、ベルベル人の家庭よりもアラブ人の家庭の方が、下流の家庭よりも上流の家庭の方が厳しいです。
相手の家庭が、家族の女性に対してどういう考え方なのかを理解するためには、彼の姉妹や、兄弟の奥さんの行動、学歴を観察すると、分かりやすいです。女の子も、男の子と同じレベルの学校を卒業させてもらっているか、仕事をしているか、自由に外出して居るか。など。

6:奥さんの仕事を受け入れるかどうか

外国人と結婚する人は、割と頭が柔かい事が多いですが、一般的には奥さんには仕事はさせない、してほしくないというモロッコ人は多いです。よほど夫になる方が高収入であれば別ですが、モロッコでも日本でも、夫の収入だけでやっていくのはなかなか大変で、日本人として今まで普通だと思っていた生活スタイルの多くを諦めることになります。
また、モロッコはイスラム圏ですから、建前上は、共働きであっても生活費は全額夫の収入から出すことになっており、奥さんの収入は、奥さんの個人資産として、貯金するなり好きなものを買うなり、自由にして良い事になっています。
反面、夫の反対を押し切って働くことは現実的にはかなり難しいです。
夫や父親の反対ということが、立派な退職理由になります。妻に家庭に居てほしいと思うことは夫の権利だと考えられていますので、雇い主も納得しますし、仮に本人が続けたいと思って居ても、雇用を続けることはリスキーだと考えられます。

夫になる男性との間できちんと理解し合っていて、ファミリーの中での彼の発言力が強い場合は安心です。また、妻の収入がそれなりに家族の経営にプラスになっていれば、理解されやすいと思います。

7:将来の家族

日本人同士の結婚でも、将来子供を望むかどうか、と言うことは重要なポイントの一つだと思いますが、モロッコ人相手で、モロッコで暮らす場合「子供は要らない。」と言う選択肢はほぼ無いと思っていたほうが良いです。仮に、夫になる男性が、「僕は子供に興味がないから欲しくない。」と言っていたとしても、です。
イスラム教では、結婚して子供を持つことが、正しいあり方だと考えられており、年長者の家族からの「子供はまだか?」と言う圧力は非常に強く、子供が産まれないから離婚するという話は珍しくありません。日本と異なり、親族、家族と顔を合わせる機会は非常に多いですし、そのたびに繰り返し聞かれます。子供が産まれたとしても女の子の場合は、「次は男の子」と言う圧力も相当掛かります。
最近では、子供の数を制限して、2人、ないし3人程度の子供に、きちんとした教育を受けさせたいと考える親も都市部を中心に増えてきていますが、それも「その中に男の子が居る。」と言う前提であることが多いです。
モロッコでは、老後の面倒を男の子が見る事になっているので、男の子に恵まれないと、将来大変なことになると言うイメージもあるのでしょう。が、毎回毎々会うたびに、電話で話すたびに「男の子、男の子」と言われ続けるのは結構なストレスです。

生まれてくる子供をどんなふうに育てたいのか、と言うイメージの共有も、非常に重要な事です。
モロッコ人に限らず、ムスリムの中には、男の子の教育は日本で受けさせてもよいが、女の子の場合は絶対に本国でと言う人もいます。そのために、妻と子供だけ本国に帰し、実家の家族と同居させ、本人だけ日本で仕事をするというパターンも珍しくありません。
また、本人がモロッコの公立学校の出身の場合、自分の子供も公立で十分と考えているのか、子供には私立に行かせたいと思っているのか、も重要です。
モロッコは、まだまだ識字教育に力を入れなくてはならない国です。
その国の公立学校と言うのは、最低限の読み書きを出来るだけたくさんの人に提供することを目的に運営されています。地方では、先生の都合でいきなり二カ月間授業がなくなったりなどと言うことも珍しくありません。
日本の感覚の教育を受けさせるためには、私立に入れる必要があり、それなりの費用がかかります。

8:宗教のこと

モロッコ人の99%はムスリムで、妻もムスリマになることを期待されます。
(それが結婚の条件の場合もあります。)
モロッコの都市部では、スカーフをかぶらない女性は珍しくありませんし、お酒を飲む男性もたくさんいます。良くあるのが、結婚前はほとんどモスクに行かず、毎日のお祈りもしておらず、お酒も飲んでいた男性が、結婚や子供の誕生を機に敬虔な信者に変わると言うパターンです。もともと、心の底では敬虔なのに、表面的には歯目を外しているだけということです。
モロッコでは、結婚前の半人前の男性には様々な事が許されていますが、結婚すると、きちんとした市民・大人になることが期待されます。結婚後も、自由すぎる生活をしている男性は社会から信頼されませんし、仕事にも響きます。
お付き合いしているときは、「彼はムスリムだけれどお祈りもしないし、形だけなのかな?」と思っていても、結婚してガラッと変わる可能性もあります。当然、外国人のガールフレンドとして求められる姿と、ムスリマの妻・母として要求される姿と言うものも全く異なります。

9:それぞれ相手の国に住めるか

「日本で暮らす」「モロッコで暮らす」結婚当初に考えていた予定通りになるとは限りません。
どちらの国でも暮らせるフレキシブルさがあったほうが良いです。

10:なぜ外国人と結婚するのか

外国人と結婚する人は、前に付き合っていたのも外国人だと言うことが少なくありません。
大体、外国人と付き合うために必要な英語などの言葉が出来ると言うことは、外国人と接点の多い仕事をしている、生活をしている事になります。(一般のモロッコ人で英語が出来る人は少ないです。)
お付き合いする人=結婚したい人が外国人である理由は人それぞれですが、
*外国人と結婚して何としてでもモロッコから脱出してチャンスをつかみたい。
*モロッコ人の女性では、対等な関係が結べないので外国人と結婚したい。
*モロッコ人の女性は怖いので、外国人が良い。

など、いろいろな理由があるようですが、このあたりも良く見極めた方が良いと思います。

11:家族のために外国人と結婚しなくてはならない人

産業がほとんどない様な田舎で、かつ外国人観光客が来るような場所では、一家に一人は外国人と結婚して外国で暮らしている男性が居たりします。
家族によっては、収入源は外国からの仕送りだけ、他にもあっても微々たるもので、仕送りなくては暮らしていけないところもたくさんあります。
そんな一家に生まれた男の子の場合は、10代の後半から、外国人と結婚することを期待されて育ち、何とか結婚して外国に出ることを目的に過ごすことになります。
本人にとって一番大事なのは、お母さんに楽をさせること、一家の期待に応えることですから、家族にとっては孝行息子です、本人にも家族にも悪気はありません。そういった形でしか食べていけない状況に問題があるわけですが、普通に恋愛をしているつもりの外国人の女性側にとっては、難しい関係になります。また、結婚して外国に行きさえすればすべてうまくいくと言うイメージを持っている場合が多いですが、現実はそれほど甘くありませんので、破綻してしまうことが多いです。

もちろん、そういう形で出会ったカップルでも、結婚して子供もでき、うまくいくこともありますが、もともとの目的が国外に出ることですから、ビザを取り、永住権が手に入ったら離婚と言うこともあります。モロッコ人と日本人のカップルの離婚率は90%以上と言われています。

12:結婚詐欺

最後に、最悪のパターンとして結婚詐欺があります。
モロッコには有名な日本人専門の詐欺師的な人が何人も居て、大抵の場合、日本人との離婚歴があり(人によっては、結婚して居る事を内緒にしていることもある。)、常に5人程度の日本人のGFが居ます。もちろん、それぞれのガールフレンドは、自分一人だと思っているのですが、みんな日本で暮らしていて、タイミングが重ならないようにモロッコに呼びますから、お互いの存在を知りません。
それぞれのうち誰かと結婚したり、お金を引き出すことが目的です。
モロッコ人社会や、モロッコで暮らしている日本人の中では有名な人が多いのですが、モロッコのことをそれほど知らない外国人の旅行者には分かりません。

最近、結婚や恋愛関係のご相談を受けることが多いので、私が知っている範囲のことを書きました。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月16日 (金)

スローライフと女の暮らし

スローライフと女の暮らし

今日は大学時代の恩師、ゼミの後輩と食事をした。
恩師はスローライフ運動の第一人者。

モロッコのスローな話を楽しくしてきたのだけれど、その中で何か引っかかることがあって、帰り道いろいろ考えた。

モロッコに行くと、どこの町に行っても、のんびりカフェでお茶をしている男たちを見かける。
時間の流れなど全く関係ない雰囲気で、日がな一日くつろいでいる人もいれば、仕事の後、帰宅するまでの時間をゆったりと男同士で過ごしている人もいる。

外でのんびり遊んでいる子供たちも多く、田舎に行くと、夕暮れ時には放牧していた羊の小さな群れを率いて、これまたのんびり家路に向かう人の姿を見ることもできる。

モロッコではまだまだ豊かな食文化が残っており、グリーンピースの豆を一つ一つむいてタジンを作ったり、農家では、自家製の小麦や大麦を挽くところから始めてパンを作る。
料理だって、泥つきのお野菜を大きな束で買って(農家だったら畑から取ってきて)きれいなところと食べられないところを仕分けし、きれいに洗って泥を落として、小さく小分けする、グリーンピースのタジンを作るときは、鞘に入っている豆を買ってきて、一粒一粒さやから出すところから始める。

こうやって丁寧に作った食事は、それはもう、レストランの食事とは比べ物にならない美味しさで、丁寧な生活って素晴らしいなあと実感させられる味だ。

そこで、ファストな国から来た日本人はたいてい感動して、「スローな食事って素晴らしい。」と言う感想を持つ。
私も当然その一人で、夫の農園で収穫された無農薬の野菜や果物を楽しんだり、お手伝いさんが精魂こめて作ってくれた、丁寧なクスクスを毎週いただいたりすることは、モロッコ生活の大きな楽しみの一つだ。

でも、そこでふと考えてしまうのは、こういうスローな生活を支えているのは、結構忙しくハードな、モロッコの専業主婦たちの存在であるということだ。
モロッコの庶民の暮らしを見ていると、スローな暮らしをしているのは男性と、現役を退いた女性、男の子供だけである。
女は、控え目に言っても、朝起きてから寝るまで、かなりファストな毎日を送っている。
町中の女性の暮らしで言うと、一から丁寧に作る三食の料理、パン作り、複数の乳幼児の世話、義理の両親の介護、まだまだ多い手洗いの洗濯、水を使った大掛かりなお掃除。お祭りやお客さんの時は大量の料理を作り、お菓子ももちろん自家製だ。
農村に行くと、これに水くみや家畜の世話なども加わりさらに忙しくなる。

最近では随分ましになってきているとはいえ、一昔前まで、女の子は家事を手伝うために、学校に行かせてもらえなかった。

例えば、農家に行くと、「うちで育てた小麦から作ったパンと、うちでとれた蜂蜜と、オリーブオイルと、うちの牛から取れたミルク」が出てきたりする。
その美味しさは本当に素晴らしい。
が、小麦がパンになるまでの過程を一つ一つ実行することを考えると気が遠くなりそうな気がする。

農家の話に限らなくても、例えば、私のモロッコでの暮らしだって、家で一日中家事をしてくれるお手伝いさんの存在なくしては成り立たない。
お野菜一つをとっても、日本のスーパーで売っている野菜を買ってきて調理することと、モロッコの八百屋や市場で買ってきた野菜を調理するのでは、手間が全然違う。
モロッコには、日本のように出来合いのお惣菜などほとんどないし、そういうものを家庭で食べる習慣はほとんどないので、時間をかけて調理するしかないのである。

モロッコの主婦たちは、手をかけて食事を作ることに誇りを持っていて、男性たちも自宅の料理を自慢する。この伝統は素晴らしいけれど、もっと多くの女性に選択肢が与えらるようになると、そのままの形で残すことはまず無理だなと思う。

モロッコでは高学歴の女性もかなり増えてきていて、彼女たちは男性と同じように、ところによっては男性以上に出世しているが、家に帰ると、必ずお手伝いさんか、結婚して居ない姉妹などが居て、家事を担当している。

スローに作った食事、それが文化で素晴らしいことであるのは確かだ。
でも、そうやって食事をするためには、「学校に行けない女の子」の存在が必要不可欠だったわけで、先進国から来た人間が「この文化は素晴らしい!」と言うことは簡単だけれど、その陰の事情も忘れてはならないなあと思う。

私が子供の時にもし、「おまえは女だから、学校は小学校だけで良い。家に入ってお母さんの手伝いだけをしていれば良い。」と言われたら、どんなにショックだっただろう?と思う。
娘にも、いろいろな選択肢がある人生をあゆんでほしいなあと思う。(専業主婦になるという選択肢も含めて)
そういう考え方が、文化をある程度壊してしまうとしても、やはり一人一人の人間の自由の方が大切だと思う。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月13日 (火)

二人の時間

二人の時間

三連休でした。
娘は2歳5カ月になりました。
最近、二人で過ごす時間が楽しくなってきました。
私がお料理をしていると、自分の椅子を持ってきて、お隣に立ち、一緒に洗い物をしたり(もちろんきちんと洗えません。気分だけ)、お野菜を切ったりします。

私が読書をしていると、自分の絵本を持ってきて、「**ちゃんも絵本読むの。」と言って、勝手なストーリーを作って「シンデレラは言いました。王子様が来ました。」と声を出して読んでいます。
自分で読むことに飽きてくると、「ママ、ちょっとだけ読んで。」と言ってお気に入りの絵本を三冊くらい持ってくるので読んでやります。
「三冊でおしまいね。」と言うと、「良いよ。ママはママの絵本読んで。これは**ちゃんのなの。」と言って、また、自分の絵本を読み始めます。

テレビを見ていても、「ママのテレビもうおしまい?**チャンのライオンさん(ライオンキングのこと)見ても良い?」「良いよ。順番ね。もうすぐ終わるからちょっと待っていてね。」と言うと割と静かに待っていて、CMが始まると「ママ、ママのおしまいだよ。**チャンの見ても良い?」
「良いわよ。良い子で待っていたね。」「そう。**ちゃん、泣かなかったの。とっても良い子なの。ママは、お仕事していて。」と満足して、15分くらい自分のDVDを見ます。

もちろん、こんなに良い子の時ばかりではなく、ちょっとした行き違いや気持ちの整理がつかなくて大泣きしたりすることもありますが、きちんと言葉でコミュニケーションが取れるようになってきて、二人で過ごす時間がとても楽しくなってきました。

実は今、二人目を妊娠中で、夏に産まれる予定です。
こういう二人の時間も、もう一年も無いんだなあ。と思うと、とても貴重な時間に思えてきます。
今までは、私が多少疲れていても、娘のわがまま優先でしたが、最近は、お出かけ中に抱っこをせがまれても、言い聞かせて歩かせています。
そんなことを考えると、既に二人きりの、一人っ子の時間は終わっているのかなあとも思います。

モロッコでも日本でも、「魔の二歳児」的な言い方があります。
ちょっと前まで、「大変だなあ」と思うことも多く、知らない人に「今いくつですか?一番かわいい時期ですね。」と言われるたびに、(・・・確かにかわいいけれど、一番大変な時期なんじゃないかしら。かわいい時期と言わないと、お母さんが頑張れないからそんな言い方をするんじゃないかしら。)などと思っていましたが、確かに、最近は一番かわいい時期なのかもしれないなあと思います。

以前であれば、感情の赴くままに、泣いたり笑ったりしていたのが、一生懸命我慢して泣かない事を覚えたり、「頑張って泣かなかった」事をアピールしてみたり。

少ない語彙を駆使して、一生懸命感じていることを伝えようとしたり、周りの大人を喜ばせようとしたり。
一つ一つの行動が、とてもいじらしく、素敵な時期なんだなあと思います。
大人になっても、素敵な心を持ち続けてほしいなあと思います。

お手伝い:
最近は、お皿をキッチンまで下げる、落としたものを拾う、散らかしたものを片づけるなど、言いつけられたものを持ってくるなど、簡単なお手伝いをするようになりました。
もちろん、私がやったほうが早いのですが、「お手伝いする」→「アピールする」→「大げさに褒められる」→「良い気分になる」という流れが楽しいようです。

モロッコはおへそ?:
「ねえ、ママ、パパはモロッコにいるの。」「サイーダもモロッコにいるの」と言うので、モロッコが何の事だか分かっているのかしら?と思って
「**ちゃん、そうだよ。もうすぐ会えるよ。楽しみだね~。モロッコはどこにあるの?」と聞くと
「モロッコはおへそにあるの。」
「・・・・おへそはどこ?」
「おへそはここ~」
とおなかを捲って大笑い。

不思議な頭の中です。
娘は生後1カ月から飛行機に乗り、モロッコと日本を行ったり来たりしています。
最近は随分いろいろなことを理解するようになってきました。
今度の飛行機の旅、飛行機から降りたらモロッコに居るということを、子供心にどんな風に感じるのでしょう。

モロッコに帰ったら、今回から半日幼稚園に通う予定です。
日本語教育のこととか、幼稚園になじめるかどうかとか、考え始めるといろいろ心配になりますが、うまくバイリンガル(トライリンガル?)
になるように、根気よくサポートしてやるしかないのでしょう。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月 7日 (水)

お魚のタジン



年末に、日用品の買い物に有楽町の無印良品に行きました。
「季節のお買い得」コーナーで見つけたのが、この「無水鍋」。
蓋の形は丸いですが、どう見ても「タジン鍋」です。
2人用程度サイズで、お値段も1000円台。
我が家には、モロッコから持って帰ってきた大きめタジン鍋、日本で買ったエミールアンリのタジン鍋があるのですが、小さいものが無かったので買いました。

卵をイメージしたようなコロンとしたデザインと、色。
中々素敵です。



早速、娘と一緒に適当なタジンを作ってみました。
冷蔵庫を覗いて、ブリの切り身、セロリ、たまねぎ、生しいたけ、パセリを発見。
残念ながら生のトマトはありませんでした。
モロッコではブリは手に入らないので、かなり勝手なアレンジになりますが、これで作ってみることにしました。

鍋にオリーブオイルを敷き、たまねぎの輪切り、ブリを並べます。



最近私がキッチンに立っていると、「ママ、ネコの手する!ネコの手する!」と言って、「お手伝い」をしたがる娘にはパセリをちぎってもらいます。



はっきり言って全然お手伝いにはなっていませんが、娘はキッチンに立つことが楽しくて仕方が無い様子で、普段はあまり好きではない食材でも、自分で切ると良く食べるので、パセリを切ってもらいます。



適当にタジン風に並べて、大量になってしまったパセリを乗せます。(本当はこんなに要らないのですが、娘が切りたがるのを切らせているうちに増えてしまいました。)
オリーブオイルにスパイス(甘いパプリカ、粗引きのコショウ、塩、粉末の生姜)を混ぜたものをかけ、



火にかけます。
・・・・日本のガスだと、うんと弱火にしてもこんなものですが、本来タジンは炭火でじっくり火を通すと美味しいもの。
ちょっと火が強すぎますが、蓋をして煮込みます。



しばらくすると、じわじわと野菜から水が出てきました。
出来上がりは、まあまあ。
タジンは、全体にしんなり火が通って、野菜などの甘み、旨みが閉じ込められているのが理想ですが、ちょっと火が強かったのか、蓋の形がタジン型ではないのが問題なのか、ちょっとカサっとした感じになってしまいました。
普通は、全体的に火が通ってきたところで、生のトマトを加えるので、トマトがあれば水気が出て良かったのかもしれません。

それから、「ブリ」ですが、タジンに入れるにはちょっとあぶらが多すぎるかもしれません。
オリーブオイルも、イタリア製のものを使いましたが、モロッコのもののほうが、フルーティで油っぽく無いような気がしました。
・・・・難しいですね。

普通のモロッコのお魚のタジンには、
鯛などの白身の魚を骨ごと入れます。
魚のタジンに入れるお野菜は、たまねぎ、にんじん、ピーマン、トマト、ジャガイモがお約束。

今度は、このタジンなべを使って、お約束のお魚とお野菜でタジンを作ってみようと思います。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月 6日 (火)

居心地の良い家

居心地の良い家



一番居心地が良い場所に居座るのは、11歳のネコの三太郎。
この家は、男二人なので、三男と言うことで三太郎。



昔懐かしい形のストーブ。
でも、最近買った新しいもの。
お宅を訪問するたびに少しずつ物が入れ替わっていますが、いつも昔からそこにあったように馴染んでいます。





無垢の床。



これは古道具屋さんで出逢ったと言う椅子。カーブがなんとも言えず素敵でした。座り心地も抜群。
写真に撮るのを忘れましたが、食事の時に娘が借りたベビーチェアは、30年前に私の幼馴染が使っていたもの。
今はインテリア的に使っている椅子ですが、立派なアンティークです。



ベランダには、何気なく、昔々私がお土産でプレゼントしたモロッコのキャンドルシェードが。



この家は、子供たちが独立して夫婦二人+ネコの暮らしです。
好きなものに囲まれて、良い空気と日差しがあって、猫じゃなくてもちょっとお昼寝したくなります。



よそのお宅では滅多に昼寝しない娘も、いつの間にか眠ってしまいました。
ずっと気になって気になって仕方が無かったネコの三太郎が、様子を見に来ます。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月 5日 (月)

お正月のご馳走

お正月&冬休み

1月4日

明日から娘の託児所が始まります。
9日間の長い長いお休みでした。

三年ぶりに日本で年末年始を過ごす楽しみと共に、「9日間もお休み。大変だ~」
と言う気持ちが入り混じります。
夫が先にモロッコに帰国してしまっているので、我が家は娘と私の二人きり。
私一人であれば、久しぶりに仕事のことをまったく考えなくても良い数日間、のんびり寝正月でも良いのですが、娘が居るとそうは行きません。
最近色々なイベントのことが少しずつわかるようになってきた娘のために、「日本のお正月」を経験させてやりたいし、毎日お出かけしないと退屈してしまいます。

自宅でも多少のお正月気分が楽しめるように、簡単なお雑煮、好きなおせち料理の用意はしましたが、三が日は日帰りで、実家、従兄弟宅、家族ぐるみでの長いお付き合いがある幼馴染実家を回ってきました。



幼馴染実家のご馳走。
私が小学生の頃からお付き合いがあるお宅ですが、この家のお母さんはとにかくセンスが良いのです。
お料理の盛り付けも器も、味も最高。
こんなに素敵なのに、息子たち二人からは「お母さん、この黒豆と栗きんとん、美味しいけど買って来たのでしょ。」と指摘されていました。
今年は12月に個展があったとかで忙しく、二つだけは買ってきたのだそうです。
指摘されたお母さんは、ちょっとうれしそうでした。
来年はやっぱり手作りで作られるのでしょう。
小さい時から手作りの美味しいものを食べさせ続けると、きちんと味の違いが分かる大人になるのだなあ・・・





よそのお宅では、借りてきた猫のようになる娘も、「美味しい。もう一個」と、パクパク頂いていました。
従兄弟宅では、大人6人に子供6人、総勢12人でダイナミックなお節を囲みました。
それぞれのお家のスタイルは違いますが、美味しいご馳走を家族で囲むために集まる。
当たり前の分かりやすい幸せのスタイルですが、素敵だなあと思いました。

先日、大掃除の際に、亡くなった母の料理切抜きスクラップブックが沢山でてきました。
「あ、これは良く作っていたビーフシチューのレシピ。あ、これは美味しかったな~」と、時間が立つのも忘れ、読み返してしまいました。
専業主婦だった母は、毎日毎日、とても美味しい食事を作ってくれました。
「毎日子供に食べさせる」というのは当たり前のことですが、毎日毎日365日、心のこもった美味しい食事を作るということは、最高の愛情表現だなあと思います。

振り返って自分のことを考えると、忙しさを言い訳に、マラケシュではお手伝いさん任せ、日本では外食や買って来たお惣菜などで済ませてしまうことも多いので、大いに反省しました。
今年のプライベートな抱負は「もっとお料理をする」に。

ディアモロッコ/宮本 薫
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2009年1月 1日 (木)

SANA SAIDA!

SANA SAIDA!

あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。

地球の裏側、サハラ砂漠でも「不況」が話題になっているらしい今年の年末年始ですが、こういう時期だからこそ、少しでも楽しく、心地良く過ごして頂けるようなものづくりに取り組んでまいりたいと思います。2009年もどうぞ宜しくお願いします。



ディアモロッコ/宮本 薫
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